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針山 亜美

美術工芸コース 3年 油画専攻

針山インタビュー

Q.今回の展示会名、「29人の頭の中ってこーなっ展」についてどう思いますか?
(
針山) トリッキーな展示会名だと思いました(笑)。様々な分野の29人が参加していることがわかりやすくて良い展示会名だと思います。


Q.そうですよね。今回から美術造形コースの人以外も参加していますが、それについてはどう思いますか?
(
針山) 卒展の雰囲気に似ていると思いました。すべてのコースの人が出品することは、卒展の練習のようになっていい経験になると思います。
 

 

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Q.なるほど、普通卒展はぶっつけ本番になってしまいますもんね。次に、今回はコロナウイルスの影響であまり外出が出来なかったと思いますが、何か作品制作に変わったことはありましたか?

(針山) 今回出品する作品にはあまり影響はなかったのですが、前回描いた風景画ではコロナに関係する絵画を描いたので、作品制作に影響はありました。学校にも来れず、大変なことばかりではありましたが、そういった意味ではいい経験にもなりました。

Q.この状況になってから展示会など行きましたか?
(針山) いくつか行きました。どの展示場もコロナ対策が取られていて、例えば連絡先を書いたり30分ごとに入場者を入れ替えるなどの対策取られていました。
 
Q.今回コロナウイルスの影響で実展示が出来ないかもしれないのですが、その場合のオンライン展示についてはどう考えていますか?

(針山) もちろん実物は見てほしいですが、オンライン展示目的で作品制作もありだと思います。


Q.作品の作り方も変わってくるということですか?
(針山) 多分オンライン展示を意識した作品作りに変わると思います。平面作品とは言え、実物を近くで見ないとわからない細かい部分もあるし、油絵は表面の凹凸も大事な要素なので。
 
Q. 展示方法によってやはり作品の見え方も違ってきますもんね。では、今回の作品で工夫した点はどこですか?
(
針山) 冬が舞台の作品なので雪の描写を工夫しました。初めとても苦労したのですが、一度作品を壊す勢いで縦のラインを入れてみたらとてもいい雪の表情になりました。
 
Q.雪の日を作品にしたのは何か意味があるのですか?

(針山) 作品を書くときは季節を重要視したいので。冬らしい表情を出すことを意識しました。
 
 Q.どうしてモデルを杉浦さんにしたのですか?

(針山) 黒髪ロングが描きたかったんです。近くを見たらちょうどいるじゃん、と思って(笑)。
 
Q. 大学だとあまりいませんもんね(笑)。油絵はいつからやっているんですか?

(針山) 中一からやってます。中学の美術部で初めて触りました。もう油絵を初めて十年になります。
 
Q.ベテランですね!油絵の好きなところはどこですか?

(針山) 一番は修正がきくところですね。例えば一本線を引くにしても日本画の場合は一度失敗すると終わりなので。
 
Q.最後に、この作品で一番注目してほしいところはどこですか?

(針山) やっぱり雪の表現ですね。凹凸とか、雪が積もってる感を出すために白い部分を盛っていたり、降り積もる感じを大事にしています。木に覆いかぶさる重たい雪の表現を意識しました。ぜひ実物を見に来てほしいです。

Q.質問は以上になります。ありがとうございました。

(針山) ありがとうございました。

​笹木 梨花

デザインコース 3年 

笹木インタビュー

Q.今回の展示会名、「29人の頭の中ってこーなっ展」についてどう思いますか?
(笹木) 去年までは造形コースっていう限定的なコースの中でやっていたものだったから、デザインコースの人は参加できなかったけれど、今回はコースの垣根がなくなった上に、名前がポップになり、親しみやすさを感じられてすごくいいと思います。


Q.展示会名が新しくなりましたが、造形展と比較して、引き継ぎたいところはありますか。
(笹木) 全部を自分たちで企画・準備して、すべてやりきるという点は引き継いで、頑張りたいと思います。
 

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Q.今回コロナウイルスの影響で実展示が出来ないかもしれないのですが、その場合のオンライン展示についてはどう考えていますか?

(笹木) 今回、ホームページを使ったオンライン展示などの新しい試みもして、今まで以上に勉強できる分野が広がったと感じます。コロナによる影響で色々あったけど、開催することに意味があるし、オンラインと並行してやるからこそのメリットもあると思います。

Q.この作品を制作するにあたって、どんなことを考えて作ったか、

コンセプトや、この題材にした理由などを教えてください。

(笹木) 授業内で、「拠り所」をもって作品をつくるということを大切にしていました。テーマとしては、制作以前には、男性らしさ・女性らしさといったジェンダーに関することに寄ったスタートをしました。そこから、自分の中心・核みたいなものが精神部分にあって、そこに表面的な皮膚や服といったものがあることで、外の人から認知される形になっている。一番内側の部分を、外身の見た目で判断されるということを超えていく感じ、あふれていく感じを表現したくて、この形になりました。人の精神的な部分があふれるような作品になったかなと思います。

 

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Q.作品の中で、上半身に布がまかれているのが印象的ですが、布は最初から巻くつもりだったんですか?

(笹木) 窮屈な感じというか、いろんなものに縛られて身動きがとれない中で自分自身を表現するにはどうするか、みたいなちょっと不穏な感じを出したくて布を巻こうと。

 

Q.布にまかれている表現で「不穏さ」をだすために、見えない部分の表現に何かこだわりはありましたか?

(笹木) あふれてくるみたいな表現をするときに、どうしたらそう見えるかっていうのは考えていて、菌が繁殖して胞子が膨らむ感じなのか、泡が膨らんではじける感じなのかとか、丸いのをぽんぽんつけるだけだと筋肉と違いが分からないからどうしようかなとか。布を巻いたりとったりしながらちょっとずつ調整はしました。

 

 

Q.今回の展示では、コースを横断するという特色がありますが、デザインコースにいながら彫刻作品で展覧会に出品するというところで何か思うことはありますか。

(笹木) 進路としては、悩んでいるけどデザインに最終的には行こうと思っているから、粘土を触ったり立体を作るのって大学の4年間で終わりかなと思って。だからやっぱり、もう1年とちょっとしかないけど、その間に大きいの作って、外に作品を出してっていうのをできるのが本当に今しかない。それがすごくやる気にもなったし、有意義だと思います。

Q.それでは、特にこの作品で頑張った・見てほしいという点があれば聞きたいです。

(笹木)足の部分が露出してる形になっていて、実際展示の時に布を巻くかはまだ少し悩んでいるけど、見えるところはちゃんと作ろうと思って、写真を見たり粘土で実際に作ってあるものを参考にしたりして作りました。

Q.最終的には「外身の見た目で判断されるということを超えていく」というようなテーマになっていったようですが、それを考えるスタートにもなったジェンダーに関することには、以前から関心があったんですか?

(笹木)あぁ、いつからだろう。高校くらいの時にはやっぱり、進路のことで将来どうしていくかみたいな話をするようになって、やっぱり女性だからとか、こうするのが一般的じゃないかとかそういう話を聞くようになって、ちょっとなんだろな…っていう疑問がわいて。今回、この制作と並行してジェンダーの授業があって、それも含めて作ってみようかなっていうふうに思いました。

Q.ジェンダーを拠り所に制作する中で、男とか女とか性別を超えて、そのようなテーマに行きつくまでに、考え方の変化を聞きたいです。

(笹木)最初はトランスジェンダーの人たちじゃないけど、自分の身体と精神的なものが違う人たちが苦しんでるとか、社会的なところで困ってるみたいな印象があって、こういう窮屈とか、さっき言ってた形にしてたんです。でも、調べていくうちに、それだけじゃなくてそれを受け入れて楽しもうとしている人とか、ただただ苦しんでいるんじゃなくて、関わり方とかでもポジティブなものがあった。だから、そういうことも含めたら、ちょっとずつ変わっていったという感じです。

Q.最後に、展覧会への意気込みをお願いします。

(笹木)やっぱり、せっかく大きいの作ったし、見た人におぉ…!って思ってもらえる展示の仕方とか雰囲気・空間作りとかまで頑張りたいと思います。

北野 美空

美術工芸コース 3年 日本画専攻

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Q今回の展覧会の展覧会名が29人の頭の中のこーなっ展という面白い名前ですね。今回はこういう展覧会にしたい、またはこうなってほしいなということはありますか?

 

(北野)今までの展覧会(去年まで開催していた造形展)は絵画中心だったんですけど今回は木工とか論文とかも入ってきたので、芸文の絵画を見てもらうんじゃなくて芸文を見てもらう機会だと思います。だから、そこを、芸文生を見てもらう機会になる展覧会になるといいなと思います。

 

Qコロナ下での展示において考えたことはありますか?

(北野)今回は美術館で作品を展示できるってことになったけど、やっぱり私たちの作品を見てくれる人が少ないからそこは悲しいですよね、だから、SNSとかホームページで来れない人も満足出来たり気になってもっと!って思ってもらえるようにするにはどうしたらいいかな?って言うのは考えました!

 

Q今回の作品はいつもより長い時間をかけて描いているように見えました。何に時間をかけましたか?

 

(北野)今回、作品に取り掛かるのは早かったんですけど女の子の髪の毛の量がすごく多くて、それを描くのに時間がかかりました!

 

Q制作にあたって挑戦したことはありますか? またどんなことを考えて作りましたか?

 

(北野)新しく挑戦したことは背景に盛上げ材というものを使って、凹凸のある画面になるよう盛り上げました。まだ途中だけど(インタビュー時点)これから髪の毛とかを描きこんで、最終的に髪の毛は2、3種類ほどの色を使って仕上げたいと思っています。

 

Q作品は全体的にピンクがかった画面になっていますが、どのような意識で着彩されているのでしょうか?

 

(北野)ピンクのこだわりは、(北野さんが)ピンクが好きな理由になるんですけど……。ピンクってすごい女性を象徴する色……女性的な色、可愛らしくて。そういう面で女の子らしさを表現する為に使っていたり、温かい気持ちになる色であったり、あんまり見ていて不快になることが少ない色だなという考えがあって、そういうもの(考え)を全て含めてピンクを使っています。

あと自分が暗い色を使うのがあまり得意ではないというのも理由です。暗い絵って見ていると暗い気持ちになるから、明るい絵を見て明るい気持ちになってほしい!

 

Q確かに女の子の表情も明るいですね

 

(北野)そうですね。恰好は大胆ですが、エロくはならないようにしました(笑)

 

Q盛上げ材を使ってみた感想などありますか?

 

(北野)ナイフを使って盛上げ材を画面に置いていったのですが、私は油絵を描いた経験が無くて、今回初めて製作でナイフを使う事になったんです。隣の油絵を描いている友達がナイフを使っている所を見て「気持ちよさそうだなー。」とずっと思っていて。これを日本画でもやれないかなと考え、使ってみました。

 

Q作中にも女の子に絡まるタコが描かれていますが、北野さんはタコがお好きなんですか?

 

(北野)そうですね。卒業制作もピンクと海の生物をモチーフに作品を作ろうと思っていて、今回はそれの練習にもなってたくさん得るものがありました。

 

Qこの作品を鑑賞する際に注目してほしい点などはありますか?

 

(北野)本当はコロナなどの影響がなければ作品を触りながら鑑賞してもらいたかったです。あと髪の毛はかなりの密度になっているので、そこに注目して貰えたら嬉しいです!

 

Q展覧会への意気込みをお願いします

 

(北野)まだ完成してないけど、これからもっとどんどん良くなっていくので本番展示する時はぜひ私の絵の前で長時間見て行ってください!

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